さくらがわ地域医療センター
病院長 佐々木 欣郎
さくらがわ地域医療センターは、茨城県の地域医療再生計画に基づいて筑西市民病院、県西総合病院、山王病院の3病院が再編統合された結果として2018年10月1日に桜川市に開院いたしました。当院のコンセプトである地域に密着した医療機関を目指して、地元医師会の先生方と協力しながら住民の皆様かかりつけ医としての機能を果たすべく日常の外来・入院診療を行っており、症状が比較的軽い1次救急医療を担うとともにリハビリが必要な回復期や維持期の患者さんの入院も積極的に受け入れています。また緊急を要する疾患や重篤な疾患については、西部メディカルセンターや茨城県立中央病院などの2次救急医療機関ならびに近隣の大学病院との円滑な連携を心がけております。高血圧、心臓病、糖尿病などの生活習慣病やがんを患う人は年々増加傾向にあり、定期的な健診やがん検診で健康状態を知ることは皆様の健康づくりにとても大切です。自覚症状が現れる前に病気を発見して早期に治療を開始するためにも健診センターをご利用ください。
当院は新型コロナウイルスなどの感染症の診療を想定して設計されてはおりませんが、院内感染を予防する困難さを試行錯誤で克服しながら、桜川市の中核病院としての責務を果たすべく職員一丸となり、いち早く発熱外来を設置して診療を行う一方で住民の皆様へのワクチンの集団接種も中心的に行ってまいりました。新型コロナ感染症は第5類感染症に移行いたしましたが、免疫力の低下した多くのご高齢の患者さんが長期入院されている当院の特色上、マスク着用や手指消毒、検温、面会制限など感染対策に引き続きご協力をお願いいたします。
有効な対策がなく少子高齢化が進む中で、医師の都市部への偏在に加え働き手不足からのスタッフの疲弊・離職なども改善する兆しはなく、地域医療を取り巻く環境は厳しさを増すばかりです。そんな逆風の中でも「思いやりの医療」を信念に地域の皆様の健康維持と増進のため、良質で安全な医療を提供できるよう職員一同精一杯努力してまいります。どうぞ皆様のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。