当院の検査科では、採血を含む検体検査、生理検査を中心とした業務を行っております。検体検査の精度管理は外部精度管理の他、検査技師が毎日、機器の点検と内部精度管理を実施しています。生理検査では検査技術の向上と患者様とのコミュニケーションを大切にして、正確な検査結果を早く現場へ伝えられるよう日々努力しています。検査業務の他、ICT（感染制御チーム）などのチーム医療や健診業務にも力を入れています。

がん発生に伴い血液中に増える特殊な蛋白や酵素を測定する腫瘍マーカー検査、血液中のウイルス抗原・抗体を調べる感染症検査、その他甲状腺ホルモン検査、インスリン検査を行っています。測定開始後、20分程度での結果報告が可能です。

血液中の赤血球・白血球・ヘモグロビン濃度・ヘマトクリット・血小板・白血球分画・網状赤血球を測定しています。白血球分画異常などの時に、血液像を引いて、顕微鏡で細胞の形態などに異常がないかを確認しています。

④ 凝固検査

PT・APTT・フィブリノゲン・INRを測定しています。血液サラサラ（ワーファリン等）のお薬を服用されている場合、効果判定などの指標となります。

血液型・不規則抗体スクニング・交差適合試験の検査をします。輸血が安全に進むよう、迅速かつ正確な検査を行っています。
※リーオーソバイオビューワークステーションではこの輸血検査をより簡便で迅速に行うことができます。

尿中の糖・蛋白・潜血・ウロビリノーゲン・ケトン体・ビリルビン・pH・比重などを測定しています。尿中の有形成分（赤血球・白血球・扁平上皮・細菌など）を検査し、異常のあるものを顕微鏡にて確認し、その他の有形成分などを報告しています。

HbA1c検査は血糖値と同じく大変重要な検査で、当院ではHbA1cと血糖を同時測定かつ、高精度で迅速検査が可能な分析装置を導入しています。採血後15分程度での検査結果が可能で、糖尿病をはじめとした生活習慣の改善や治療法に役立てています。

胸痛、発熱、息切れなどの症状のある患者様が来院した場合、心筋梗塞、心不全、敗血症または肺血栓塞栓症などの重篤な疾患かどうか迅速に診断する必要があります。当院の免疫測定装置では心疾患、凝固、および感染バイオマーカーなどの免疫検査を行うことが可能で、迅速な診断と適切な治療をその場で開始することができます。

呼吸または代謝障害がある重症患者の場合、動脈血液ガス分析は、患者状態の評価、適切な診断、治療の効果をモニタリングする上で重要な役割を果たします。不安定な重症患者では、血液ガス値が急速に変化する可能性があり、医療スタッフによる迅速な介入が求められます。当院の血液ガス分析装置では、65µLという少量の血液サンプルから、迅速かつ信頼性の高い結果を短時間で得ることが可能です。

新型コロナウイルス検査を迅速に、前処理工程からPCRと蛍光測定までを全自動化した検査機器を導入し、院内にてPCR検査を実施しています。最大16検体（4検体／台×4台）可能で、結果までの所要時間は2時間程度です。

ID NOWとは新型コロナウイルスのSARS-CoV-2検査を13分以内で行える迅速で正確な感染症遺伝子検査システムです。
この装置は、米国のアボット ダイアグノスティックス メディカル株式会社製で、SARS-Cov-2核酸検出検査をNEAR法（等温核酸増幅法）により実施します。
NEAR法は、遺伝子増幅方法を用いており、短時間での結果報告が可能でCR検査と同等の高感度（PCR法と陽性一致率93.3%、陰性一致率98.4%とほぼ同等の精度）の遺伝子検査として、日本の厚生労働省でも承認済みの信頼性の高い検査法です。

患者様の体に直接触れての検査となるため、安全面には十分注意して検査を行っています。検査科での主な生理検査業務は、心電図検査・負荷心電図検査、ホルター心電図、血液脈波検査（ABI）、肺機能検査、聴力検査、超音波検査を行っております。超音波検査については、検査科では心エコーを担当し、腹部エコーについては放射線科担当して行っております。超音波機器については、心臓循環器超音波の最上位機種［ GE社製 Vivid E95 ］を導入しています。

協会けんぽ健診、人間ドックを中心に、採血・視力・聴力・血圧・心電図・血圧脈波検査（ABI）・眼底・眼圧・肺機能検査・色覚検査などを行っています。迅速かつ正確に結果を確認し、2週間以内に結果が出せるよう努めています。